キャラクターに『同情』させる部品

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キャラクターに同情させるとその後の感動展開に使えます。

ここでは読者をキャラクターに同情させる方法を解説します。

目次

悲しさを抱える人物

ものすごく基本的なことですが、そのキャラクターが「悲しい」という感情を持っていると読者は同情します。

そして、悲しいという感情を持っていることも表現しないといけません。

悲しさの理由

悲しさの理由はなんでもいいのですが、本気で同情させるにはその作品の中でかなり悲惨にする必要があります。

例えば、学園物なら持ち物を隠されていじめられている程度で悲惨だと表現できますが、人が死にまくっている戦争物でその程度のいじめで悲惨には感じませんので、もっと過激な物にする必要があります。

その作品の振り幅の中でどの程度の悲惨さにするか考える必要があります。

悲しさを生む悲惨な要素

・親/兄弟/恋人が死んだ・殺された

・虐げられている・虐められている

・醜い容姿

・障害がある

・重大な病気

・叶わない願いがある

・トラウマがある。そして、トラウマのせいでやりたいことが出来ない。(引きこもり・無口etc)

・後悔(~~をしたかったが、できなかった)

 

悲しさの表現

そのキャラクターが悲しく思っていることを表現しないといけません。

意外と忘れがちです。

「うざい親が死んでせいせいしたぜ」みたいな下衆キャラもいれば、「別にどうでもいいです」という感じでなにも感じ無いキャラだって居ます。

読者からすれば、悲しい経験をしたキャラクターがどう思っているのかは謎のままです。

そのキャラクターが「その悲しい経験を本当に悲しく思っている」ということを読者に伝える必要があります。

表現方法は自由ですので、主人公の前で涙を流して泣きわめいてもいいですし、主人公に隠れて涙をこぼしてもいいです。

悲しさを隠すのは格好いいですが、それを読者にまで隠してしまっては読者の同情が成立しません。

だから、悲しさが読者に伝わるための表現は絶対に必要です。

 

努力しているのに報われない人物

「努力しているのに報われない」という要素を入れるとそのキャラクター自身が悲しく思っていなくても、読者が同情します。

※悲しく思っているという描写があるとさらに同情します。

例えば、剣の才能が無くて凄い努力しているのにどんなにがんばっても強くなれないキャラクターとか、就職活動をがんばっているのに全然受からないキャラクターとかになります。

この方法で同情をさせたいときは、そのキャラクターが努力している様をしっかり描いた上で、その努力が全く実っていないという描写を書きます。

 

不当に低く見られている人物

「馬鹿にされている」「ゴミみたいに扱われている」というキャラクターがいると、読者はそのキャラクターに同情します。

ただし、その扱いが正当だと思えるようなダメすぎる人物だと読者は同情してくれません。

真面目な人物が馬鹿にされていると読者は同情しますが、不真面目でだらしない人物が馬鹿にされていても読者は「そりゃそうだろうな」と思うだけです。

このやり方でキャラクターに同情させたいときは、そこそこ立派かかなり立派な人物を描いて、その人物が周囲から不当に低評価されている様子を描きましょう。

なぜ低評価しているか理由が必要ですが、「低評価している周囲を悪者にする」「主人公の生い立ちに原因がある(親が犯罪者とか)」「差別されている部族」「外見が悪い」といった理由が使えます。

 

我慢を強いられている人物

例えば高圧的な親のせいでやりたいことを出来ない子供なんて、とてもかわいそうですよね。

こんな風に我慢を強いられている人物は気の毒に感じて、読者は同情します。

同情するだけで無くさらに「なんとかして助けてあげたい」と感じるキャラにするには、「我慢を強いられているけどそれでも頑張ろうとしている」キャラにするといいです。

例えば、「本当は遊びたいのに高圧的な親のせいで勉強ばかりさせられている。とてもつらいけれど、それでもがんばろうとしてボロボロになっている」なんていうキャラクターが居たらどうでしょう。

同情しますし、さらにどうしても助けてあげたくなります。

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