検索キーワードを見ていると、「中学生が小説家になる方法」を探している方が結構居るようです。
なのでそれについて調べて記事を書いてみることにしました。
2017年に中学二年で小説家としてデビューした「鈴木るりか」さんを例にして、中学生が小説家になった経緯を調べて見ました。
中学生がプロの小説家になった経緯
1,幼少期から物語に触れる
鈴木るりかさんはインタビューの中で、字が読めなくても絵本を見てストーリーを考えていたと語っています。
つまり、彼女は本当に小さいときから物語りに浸ったり、考えたりしていたのです。
そして、本を読むことがあたりまえだったと言います。
普通の人よりもずっと小さい頃から本を読んでいたそうです。
2,小学四年生で短編小説で大賞を受賞
小学四年生の時に「12歳の文学賞」という文学賞に短編小説を投稿しました。
(12歳の文学賞は、12才以下の小学生のための文学賞です)
すると、初めての小説にもかかわらず、大賞を受賞しました。
本当にすごい。
3,中学二年生で本を出版
過去に受賞した作品と新たに書いた短編小説をまとめて、一冊の本として出版しました。
新たに長編小説を書いたわけでは無く、短編集として出版したことになります。
すごい。
中学生作家の本の内容は?
興味を持ったので、さよなら、田中さんを購入して読んでみました。
最後の作品以外は、同じ女の子が主人公の連作短編となっています。
読んでみた感じ……うまい。おもしろい。
特に最初の作品は小学四年生の時に受賞した作品のはずですが、これを小学生が書いたと言われたら脱帽するしかありません。
小学生がこんなのを書いて出してきたら審査員は度肝を抜かれるでしょう。
そして、主人公は小学生の女の子です。
もしかしたら、ここも勝因の一つかも知れません。
変に背伸びして小中学生が大人のことを書くより、自分の視点から見た事を描いた方が高評価されるのでしょう。
大人にとっては小中学生のときの視点なんて、記憶の遙か彼方なのですから、それを現役小中学生が語ってくれると新鮮に感じるはずです。
もし、現役中学生がプロの小説家になりたければ?
すでに分かっていたことではありますが、めちゃくちゃ難しそうですね。(ま、簡単なわけが無い)
鈴木さんは出版したのが中学生だとしても、読んできた小説の数は下手な大人より多そうですし、小学生の時から才能を認められているので、かなり特殊です。
特殊だからこそ、中学生で出版できたわけですなー。
もし、あなたが小学生の時になにかの文学賞で受賞していれば、その作品と新規作品を集めて短編集を出版することは可能でしょうが、そうでなければ相当難しいでしょう。
現実問題、普通の中学生が小説家になろうとしたら、数年後に小説家になるつもりで今からがんばるほうが現実的でしょう。(つまらない結論ですが)
なお、本当に小説初心者の場合、短編小説を書いて練習してみることをおすすめします。
長編小説は短編小説以上に難しいので、途中で挫折する可能性が大きいです。
ちなみに個人的に鈴木るりかさんのインタビュー記事で面白かったのは、「ぼんやりした設定で書いている」ということです。
ぼんやりした設定から、登場人物が勝手に動き出して、それで物語を作っているようです。
あいまいな設定で書き始めることをかなり否定している作者もいるので、それを思い出して「本当に書き方は人それぞれだな」と思いました。
結構、小説家ごとに言うことが違います。